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第1学年○組  保健体育指導案        細案

 平成○年4月○日(○曜日)第3時限 (運動場)  指導者 ○○○○            

 

               しつけ

  単元について

 (1) 単元の意義

        本単元では小学校の体育で決して合理的動きとは言えない,なあなあのたるみきった動きを是正し,遊びではない本当の体育を実践する。そのためには中学の俺(体育教師)の体育はこういう掟があり,俺が大将で,俺に対しては何事も絶対服従であり,俺に背いた場合とんでもないペナルティーが課されると言うことを思い知らせることが必要であり,そうしたことを生徒一人一人の心に食い込ませる指導を目的とする。

       これらの指導により,乱暴者,軟弱者,無気力者,さぼり,陰険体質,わがまま,自分勝手な生徒を訓育する。また,まじめ,素直,ひたむき,努力家,の生徒が馬鹿を見ずに統制を持ってのびのびと喜びを感じながら体育に取り組ませるように授業環境を整えることは意義がある。

(2) 統計的に見た位置

       生徒は,小学校で与えられた一通りのカリキュラムをこなしているはずである。しかし,実際には指導が難しい種目とか指導者が苦手な種目などは,適当にさらりと流すか全く実施していないものも多数見受けられる。また,体育に取り組む生徒の姿勢についても教師によって差があり,教科担任制でない小学校ではそのしつけはピンからキリまで多様である。また,生徒たちもかなり生意気になっており,スポーツのできるもの,喧嘩の強いものが,教室を支配するという悪しき考えに染まっているケースも多い。

      本単元では,これら多様などちらかといえばかなりいい加減な体育指導を受けた生徒たちにオレ流の指導を教え込み,感性にも刷り込ませて,中学校の体育はこうやっていくのだと言うことを思い知らせ,日常生活においてもこの体育的思考パターンが発揮できるよう見方,考え方,行動を養う。

(3) 単元と生徒との関係

       生徒は体育嫌いと体育好きに分かれる。中にはやりたいことしかやらないといった不届きものも多い。「しつけ」の単元では,好きだろうが嫌いだろうがやるべきことは我慢してでもやる。そういう気持ちを訓育しなければならない。なかには何かと理由をつけて逃げ出そうとする生徒もいるが(例えば,1500m持久走,水泳)決して逃げ出すことはできないということを思い知らせる必要がある。いやでも授業進行プログラムに従い同じことを体育の授業が実施されるたびに正確に手抜きなく反復されることが生徒には求められる。それがなされない場合には厳しいペナルティーが待ち受けていることも教え込みたい。この訓育を通じて誰が親分であり,それに従うものはどのような態度で臨まなければならないかということに常に目を向ける学習へと発展させていきたい。

目標

   「しつけ」を通じて体育の授業においては教師が親分であり生徒が子分であることを思い知らせる。

     しっかりと挨拶ができるようにする。

     放課中に着替えを完了しチャイムの鳴る前に集合が完了するようにする。

     忘れ物をしない。見学の手続きをきちんととれるようにする。

     教師の命令には絶対に従うようにする。

     いじめ,暴力沙汰,さぼりを絶対にしないようにする。

注;もっとたくさんあるが紙面の関係上このくらいにしておく。

指導計画と評価基準(2時間完了:本時2/2)

  指導計画

  体育の掟を覚えよう(1時間)

  体育の掟に従った行動を定着させよう(1時間)

 

評価基準

学習活動における評価基準

評価方法

 

・教室で体育時に必要な持ち物,見学の仕方,時間の使い方,体育授業における決めごと,「ふざけない,いじめない,わすれない,おくれない」などを理解し,次の授業から実践できるようにする。(関心・意欲・態度)

観察

本時

     前日に学習連絡が正確に伝わり,更衣の時間,集合場所,整列を完了して,本時が始まったときに授業を受ける体制ができている。(関心・意欲・態度)

     うまくいかなかったところを認識し,次に生かそうとする意欲を持つ(思考,判断)

ストップウオッチによる計測

行動観察

本時の指導

(1)目標

    前回の授業で指導された内容を正確に敏速に実践しようと前向きに取り組む姿勢態度を生徒自らがアッピールしそれを成し遂げようとする。

    もしできなかった場合は,そのことを真摯に受け取り,ペナルティーを前向きに引き受け,手抜きなく実行することができる。

(2)準備

    (生徒)  体操服,見学者は体操服と見学理由を書いてもらった生徒手帳

    (教師)  評価ノート,笛,サングラス,ストップウオッチ2個

(3)指導過程

時間配分

     

指 導  上 の 留 意 点

評価の観点と方法

 5〜15分

1 時間どおり着替えを完了し,指定された位置に整列して待機する。できなければやり直しをする。

・ 着替えを敏速に完了させ指定の場所に時間どおり整列させる。

・出席生徒の人数を確認する。

・ 時間に遅れた場合やり直しをさせる。

・ やり直しはまず教室までもどり制服に着替えさせて運動場を戻させその時間を計測する。

・つぎに再度教室までもどり体操服に着替えさせその時間を計測する。

○ストップウオッチを持ち時間を確認し,遅刻がないか様子を見る。

 

○時間を計り生徒に知らせる。

 

 

○時間を計り生徒に知らせ。最初の集合がいかに非効率であったか知らせる。

 5〜8分

2 忘れ物の確認をする。

・忘れ物をした生徒を立たせ,一人一人忘れた理由を発表させる。

・発言の仕方について,前日の帰りの会から,家庭での授業準備,当日朝の再確認までの詳細な様子を発表させる。

・一人一人の忘れた原因を特定し,他の生徒に知らせる。

○学習係の連絡の正確さや前日の授業準備の方法,当日の朝の再度の確認などの学習準備習慣が身についているか確認する。 

3分 

3 見学の確認をする。

・見学する生徒に生徒手帳を提示させ,日付,理由,親の印がきちんと記載されているか確認する。漏れがあった場合丁寧に指摘し,特に印がない場合,次の日の朝一番に印をもらい見せに来ることを伝える。もちろん,生徒手帳を忘れた生徒も同じことをさせる。

・見学するときに体操服に着替えているか確認する。忘れていれば,忘れ物として-2点されることを伝える。

○見学の手続きが決められたとおりできているか確認する。

○体操服に着替えているか確認する。

 10

4 整列をする。

・背の順のクラス5×4列の整列を徹底させる。

・気をつけ,休めの姿勢と転回を徹底的に指導する。実際に師範を示し具体的に細かく指示する。できるまでやる。

○位置を確認できたか。

○号令に従い正確に素早く身体を制御できるか確認する。

 5分

5 あいさつをする。

・あいさつの意義を事細かに説明し,これがいかに大切であるか教え込む。

・あいさつの声の大きさ,全員の合わせ方,タイミング,礼の身体の動きを事細かに指示し,全員ができるまで何度もやり直させる。

○説明の内容をきちんと聞き理解できたか確認する。

○実際の動きがきちんと統一を持ってできたか確認する。できない場合は何度もやり直しをさせる。

 

6 ランニングをする。

・2列縦隊で運動場の外回りを足並みをそろえて適度なスピードでランニングをさせる。

・乱れた場合できるまでやり直しをさせる。

○足並みをそろえ適度なスピードで列を乱すことなくランニングできたか確認する。

 

7 本時の反省をする。

・整列隊形で体操座りをさせ,教師に視線を集中させ,本日の反省をさせる。

・3〜4人の生徒を指名し,本日指導したことを質問し答えさせる。

○教師の方をしっかりと見つめ,反省ができたか確認する。頭を下げたり,視線がそれたりしていないか確認する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


備考

以下に集団行動の画像を貼り付ける。図解中学体育(暁教育図書p306〜307)より引用




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